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ホテルに戻ると、プールでもパシャパシャ遊んだ。
体力がありあまっているので、潜水でどれだけ泳げるかを競い合う僕たち。きゃっきゃと競い合った。
でも、楽しいのに、テンションは高まらない、冷めているのではなくて。空港と昨日を猛烈なハイテンションで過ごしたからだろうか…。
でも、これでいいんだな。なにもパーティーテンションで過ごすだけが旅じゃないんだ。

今、4人の間には、どこか過ぎていく時間を静かに眺めているような、そんな風が吹いていた。

部屋に戻ってシャワーを浴びようと蛇口をひねるものの、何も出ない。
「むむ!?」
と耳をすますと、壁から突き出た蛇口からゴボゴボという音がだんだんでかくなってきたぞと思ったその時『ブボボォーッ!!』とドス黒い溶岩が噴き出した!

「ギャー!」

と断末魔の叫びを上げてのけぞるガタピシ!
ななんじゃこりゃどどどどどないなっとんねや!?噴き出た熱湯は猛烈に湯気を上げている、この熱帯のバリで…。
とビビッていると、数回『ブスブス』と素かしっ屁を鳴らした蛇口からは、今度はチョロチョロと赤黒いお湯がたよりなくたれてきた。
「こんなもん浴びれるか!」
と、とうとう声に出して悪態をついてしまった。カラダを拭いたタオルまで黒い。
ぐおおおおおお、バリめええ。
普段の行いが悪いのだろうか…。
否!これはバリの洗礼や、耐えろ!とはなかなか思えなかった当時のガタ吉…。

着替えて、クタの待ちへ出て、「とりあえず昼飯でも食うべ」、となって、ノリックとエイックの行きつけのローカルな御飯屋さんがあるというので、その店にむかうことになった。

穏やかな気持ちのまま、バリ滞在2日目にして最終日にして初めての昼の街歩き。
途中、コンビニで水を買いに寄った。バリの街で初めての買い物や!
だが、一連のハプニングの連続で猛烈に肥大化していたネガティヴな先入観がまだ少し残っていたガタピシの頭の中では、
「ヘイヘイ、ごまかしたらあかんで~」
と、店を出たあとレシートをギラギラ睨んでいた。だけどレシートをガン見してるくせに、計算する知能はピクリとも動かないバカっぷり。

「バカバカバカ!俺のバカー!」

心を閉ざしているから相手が疑わしく見えるのだ。奪う者はより多くを奪われるのだ。奪われるのは奪ってきたからだ。すべてはバランスがとれているのだ。ありとあらゆるすべては。
lile a water、水が巡るように。

旅の最終日は、このまま穏やかに時間が過ぎていくのか、それもそれでいいかもしれないなあ、としばらく歩いて落ち着いてくると、やっと少しずつ見える世界が広がりはじめてきた。

クタの裏道を少し歩き、いくつかの角を曲がると、その店に到着した。
客は一人も居なかった。
「や?」
と一瞬思ったが、ノリックが美味いという店に間違いは無いのだ。
やっとバリで本物の美味い飯を食べられる。最終日の今日はのんびりと過ごそうと思いながら席に着いて、メニューを見ると日本語で書かれていた。
ミー&ナシゴレンと、アスパラスープと、あと何食べたかな、野菜炒めみたいなのと何品か。
店員を呼んで、注文!よーし、これでひとまず落ち着いた。
太陽はすこし傾いて、西側に向いた店にはモロに西陽が差し込んでいる。ジリジリに暑い。でも、この暑さがいいんだな。

ぬるいビンタンを飲みながらしばらく待っていると、いよいよ料理が運ばれてきた!
よおおおーし食うで~。まず手に取った皿は、ケバいブルーのプラッチックの容器に盛られたナシゴレン。昨日までのガタ吉なら
「配給食か!」
などと、心の中で悪態、いやツッコミを入れていていただろう。しかし生まれ変わった今はちがう。もう僕はツッ込まない。これがバリの個性なんだな。うむ、いい感じだ!そして、うーむ、いい匂いだなあ。まずはそのナシゴレンをパクリ、と一口食ってみる。
「うまい!」
めっちゃ美味い!うめー!とガッついてると、つぎつぎに料理が運ばれてくる。いい感じだー!しかも全部が美味い。ミーゴレンにナシゴレン、アスパラスープにエトセトラ…。美味い料理を食べられるって、なんて幸せなんだろう。なんて嬉しいんだろう。

みんなで料理をまわしながら、うまいうまい、と食べていると、店の奥のほうから、店員らしからぬ暗い雰囲気をただよわせた黒い小っちゃい男がのそっと姿を現した。
その方向に向いて座っていたガタピシだけは気付いたが、料理に夢中の3人はまだ誰も気付かない。となりに座っていたお杉の椅子を足で小突いてアゴでその方向をうながすと、気付いてギョッ!っとなったお杉の動きががカタマッタ…。
その男は、僕らが座っているテーブルの方へ、ゆらりと近づいてきた。

男は片手に白刃がむき出しの包丁を持っていた…。

『PART6』へ続く。

art by SAMSA




今日の一曲:It Ends With A Fall / Okkervil River
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無題
なかなかひっぱるなぁ(^o^;とうとう奴の登場かぁ?好ご期待!!
どやさお杉です 2006/11/08(Wed)14:31:20 編集
DOYASA
>どやさお杉ですさま

返信、遅くなりました。
ひっぱり杉ですか?(笑)
旅を綴るのって難しいです…。
また遊びに来てください。
これからもよろしくお願いします。
とおる 2006/11/09(Thu)15:06:05 編集
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誕生日:1974/12/30
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流れ星を見て願うこと
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波に乗る心地良さ
波に巻かれ呼吸できない苦しさ
その苦しさで思い当たる戒め
朝焼けの太陽を見て湧く希望

どんな偉人の言葉よりも、自然と接した時に心に湧く感情こそ、自分にとって一番純粋で素直で正直な言葉だと信じます。

世界に平和を、
ゴミはゴミ箱へ、
勇気ある行動にはいい波を。

話題を限定せず、波乗り、自然、音楽、本、言葉、詩、映画、魂、その他、幅広い話題で、楽しく交流したいと思っています。

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